対応車種:コペン LA400K,LA400A
ラインナップ:
タービンアウトレットホース
スロットルインレットホース
インタークーラーアウトレットホース
サクションホース
チタンパイプ
スロットルジョイントホース
走行中のエンジンを実際に見たことがある人は少ないのではないでしょうか?走行中のエンジンは想像以上に前後左右や上下に動いています。ラリー等で激しい走行を行った場合、ホースが抜けてしまうこともしばしば。通常の走行においてもエンジンの振動をうまく逃がすことが非常に重要です。
従来はレスポンスを上げるために純正のゴムホースを金属パイプに変更し純正の硬質プラスチック製のスロットルやインタークーラーと繋いでいました。しかし、ゴムやシリコン部が少なくなるとエンジンの動きや振動についていけずジョイント部が抜けたり経年でスロットルやインタークーラーにクラックが入ったりと悪影響を及ぼすケースを多数見てきました。エンジンの振動を逃がせないことによるダメージを考え、今回このシリコンホースにたどり着きました。
純正のゴムホースを金属パイプに変更してもレスポンスの違いを体感できることはほぼありません。むしろ金属パイプに変更することによりパイプの肉厚分、内部通路面積が減少し圧の損失が増加、タービンに負荷がかかるデメリットの方が問題です。
特にエアクリーナーからタービンまでの通路面積はパワー、トルクに大きく影響するため、通路面積の減少がパワー制限をするためのリストラクターのような働きをもたらすことがあります。
今回、耐圧インテークホースには5層シリコン、4層メッシュのホースを採用。特に過給ラインにはブースト圧に耐えるため、4層のメッシュ構造を選択しました。また、耐油、耐ガソリン、耐クーラント、耐腐食を考慮、さらにホース内壁のフリクションを減らすためモリブデン系コーティングを内壁に施工しました。
設計時には純正ホースやパイプを3Dカメラでスキャンしデータ化。3D CADデータを元に可能な限り内部体積が増えるようコペンLA400K専用に独自設計を行いました。ジョイント部はより抜けにくくするため、純正のゴムホースより少しきつめに製作しています。
吸気ラインには負圧によるホースのつぶれを無くすため、エアクリーナージョイント部とタービンジョイント部以外全てにワイヤーを追加し強度をアップさせています。
また、純正ホースより内径を拡大し内部体積を増加させ、吸気制限を解除。パワー、トルクやレスポンスアップを実現しています。チューニングによりさらにパワーアップしても吸気制限されることはありません。
純正パイプからの置き換えとして素材にはチタンを採用。厚み1mmのチタンパイプを使うことにより純正より入口出口径を約3mm拡大し、純正パイプ重量623.5gから約1/3の188.8gへと軽量化も実現しています。
また、純正パイプはO2センサー脱着用の大きな凹みがありますが、凹みを設けずに製作。内部体積を確保し吸入空気をスムーズに流しています。
※チタンパイプには機械加工製作上の跡や傷が入る場合があります。
エンジンはあらゆる方向に大きく振動しているため、競技やスポーツ走行時に振動でインテークパイプとスロットルをつなぐホースが抜け過給漏れが発生する事例がコペンで頻発していました。中にはインテークパイプを固定しているステーが曲がってしまうことも。
強化エンジンマウントでエンジンの動きを抑え込むこともできますが最近のボディには超高張力鋼板等が使用されているため、振動や音が大きく乗れたものではありません。最悪の場合、ボディにクラックが入ることもあります。
そこで、力をいなすという考え方に変えこのホースに辿り着きました。この形状がポイントでホースの中間に膨らみを持たせることによりエンジンの振動を吸収しホースの抜けを防止します。汎用品でもこのようなホースはありますが形状がコペンには合わないため、LA400Kコペン用に専用設計しました。
走行中にホース抜けやホースが緩むだけでも、ブーストがかからず走れなくなってしまいます。小さくて目立たないパーツですが、交換をお勧めします。